新型コロナウイルス特措法改正について思うこと

f:id:yumemirutotoro:20210104201804j:image新型コロナウイルス特措法緊急事態宣言に現在は罰則等による強制力はありません。最近与党政府を中心として、当該特措法を罰則をつけて強制力を持たせるように改正する議論がなされているようですね。

 

私は、罰則等強制力を持たせる改正に賛成できません。なぜなら、それは『私権の制限』を伴うことになるからです。私権の制限を認めてしまうと制限が解釈により無制限になる可能性が考えられるからです。

 

NHK NW9でヨーロッパやニュージーランド等の首相の演説を『言葉』の力と表現していた記憶があります。私はそれに同意します。しかし、日本ではできないと思います。理由は、『言葉』に対する国民からの『信頼』が皆無だと思うからです。日本の首相が、ヨーロッパやニュージーランド等の首相の『言葉』とは全く違う点は、『信頼』だと思います。国民から信頼されない政府の首相が、ヨーロッパやニュージーランド等の首相と同じことをしても『言葉』に国民からの『信頼』が皆無であれば効果はありません。

 

さらに自民党政府与党(公明党自民党の一派閥とみなす)憲法改正も視野に入れている可能性も考えられます。自民党憲法改正草案第99条をそのままの形で指定感染症予防法緊急事態宣言を自民党憲法改正草案第99条を改正案で通常国会等で提出すれば可決成立します。内容は違憲ですが、今まで違憲法律を強制採決で成立させてきた自民党与党政府にとってはなんでも無いことでしょう。自民党憲法改正草案第99条引用
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歴史を振り返れば、ナチスヒトラー政府が、ワイマール憲法48条を利用してさまざまな授権法を成立させ、総仕上げに包括的授権法を成立させ事実上ワイマール憲法を死滅化させ、政府決定が法律となるようにして政府の政策を実行した結果があのとおりです。日本も同じ道を歩んでいるような印象を受けます。

憲法 芦部信喜 岩波書店 国家緊急権に関して。引用

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2020/12/27のBS1の「アウシュビッツ、死者からの告白」を観ました。

後編の最後で、同じ人種であるのになぜナチスに協力したか?など現在でも発生し得る可能性を強く警告した内容でした。「人間とはどういうものかを知っているから」この言葉は、経験者でなければ理解できない重さを持つ言葉だと感じました。

東京大学教授 市野川 容孝氏「ナチス政府(自己決定権による安楽死https://gendai.ismedia.jp/articles/-/75140